「大切な愛車のボンネットに猫の足跡がついてる!!許せない……!」
こまめに洗車してかっこよく保存している愛車が、猫に汚されてしまうと本当に頭にきますよね。足跡だけなら洗車で落とすことができますが、猫の爪で傷がついてしまうこともあります。
ですが、猫が近寄らないように猫よけグッズを活用すると、簡単に愛車を守ることができます。愛車を守るための猫よけグッズを選ぶ方法について紹介します。
猫の習性から猫よけ方法を考える
効果的な猫よけグッズを選ぶために、まずは猫の習性について理解しておきましょう。
猫は物覚えがよい動物ではありません。動物の知能を計る基準に脳化指数というものがあります。脳化指数では動物の知能指数を相対的に評価しています。知能が高いとされているカラスの脳化指数は0.16とされており、ペットとして人気な犬は0.14とされています。
それに対して猫の脳化指数は0.12とされており、この数値はスズメと同じです。飼い犬に芸を覚えさせる習慣がある一方で、飼い猫には芸を教える飼い主が少ないのは猫の方が覚えがわるいためでしょう。
猫よけグッズで一度だけ驚かせても猫が戻ってきてしまうことの方が多いです。猫は脳化指数があまり高くない動物なのですぐに効果を期待するのではなく、少しだけ根気強さをもって対策していくとよいでしょう。ただし、猫よけグッズをつかえば、対策は設置するだけで済むので作業自体はとても簡単です。
猫を追い払う有効的な方法
ペットのしつけをするときに「古典的条件づけ」と「オペラント条件づけ」という手法があります。
古典的条件づけとオペラント条件づけ
古典的条件づけの有名な実験でパブロフの犬があります。動物が生まれながらにもっている遺伝的な要素を活用して条件反応を覚えさせることが古典的条件づけです。
それに対し、オペラント条件づけは遺伝的な要因とは関係なく、報酬や罰に対して反応を覚えていくことを示します。猫を追い払うときはオペラント条件づけを理解しておくことがとても大切です。
オペラント条件づけとは何か行動をとったときに、それに対して反応を与える学習方法を示します。ペットのしつけではよい行動(教えた場所でトイレをしたなど)をしたときに報酬(おやつなど)を与えます。反対にわるいことをしたときは、罰を与えることでしつけをしていきます。
オペラント条件づけの具体的方法
野良猫の場合は罰を与えるときのプロセスに当てはめて考えてみましょう。車のボンネットに入ったときに罰を与えることで、「車のボンネットは乗ろうとすると罰を受ける場所だ」と猫に認識させましょう。
このとき大切なことが、行動に対しての罰であるということを猫に認識させることです。猫のしつけでよく言われることで、行動をしてから0.5秒以内にリアクションをとってあげるとよいとされています。
オペラント条件づけに最適な時間を研究した発表はありませんが、一般的な猫を飼育している人の感覚からすると0.5秒ほどで褒めたり罰を与えたりしていくと猫が覚えるという実感があるということでしょう。理想的には猫がボンネットに乗ろうとした瞬間に罰を与える仕掛けをつくることが大切です。
では、猫よけ対策のグッズをどのように選べばよいのか考えていきましょう。
猫よけネットやペットボトルは失敗する
猫が車の近くによってきたと同時に罰を与えられるグッズが必要だと言うことが前述した内容でわかったと思います。オペラント条件づけでは、行動に対して罰を与えることで学習する方法です。
猫よけグッズでもっとも手軽に用意できるのがペットボトルです。ラベルをはがしたペットボトルに水を入れて置いておくだけなので、誰でも簡単につくることができます。ですが、猫よけ用のペットボトルはほとんど効果を実感できなかったのではないでしょうか?水を入れたペットボトルが光を反射して猫を驚かせるという仕掛けなので、行動に対して罰を与えることができません。
猫よけネットもペットボトルと同様に、行動に対する罰と学習させることが困難です。
猫の動きに合わせた超音波が効果的
そこでオススメなのが猫の動きに反応して動作する超音波やスピーカーを搭載した猫よけグッズです。赤外線で猫の動きにあわせて音を鳴らす仕組みになっているため、行動に対して罰を与えることが容易にできます。
猫が車によってくるたびに人間が怒って追い払えば行動に対する罰と認識させることはできますが、現実的に考えると手間がかかりすぎて不可能ですよね。赤外線で反応する猫よけグッズがあれば24時間ずっと人の代わりに見張っていてくれるわけですから、とても助かるのではないでしょうか。
超音波もスピーカーも赤外線を利用したものが販売されていますが、スピーカーを利用するのはやや難しいことが多いです。なぜかと言うと、スピーカーの猫よけグッズはとても音が大きく、近所迷惑とされることも多いです。猫を驚かせるだけのボリュームを想定してつくられているため、田舎で近所の家から文句を言われないような環境でなければ使用するのは難しいでしょう。赤外線であれば、人間には聞こえづらい音なので、ご近所さんからクレームをもらうことは考えづらいです。
猫の習性を考慮すると赤外線で反応する超音波の猫よけグッズを活用するとよいでしょう。愛車を守るために、猫よけグッズをうまく活用していきましょうね。