猫は「音」に対して、とても敏感な動物です。苦手な音には恐怖を感じ、一目散に逃げ出す習性を持っています。
また、音は猫を傷つけるワケではないので、猫よけ対策としても優等生。今回は、そんな音に関する猫よけ対策をご紹介しようと思います。
猫の聴覚は人間の数十倍
皆さんは、猫は音が苦手な理由をご存知でしょうか?生物の耳にはそれぞれ可聴域(聞こえる音域)が決まっており、猫の場合はこの可聴域が非常に優れているからです。
犬は人間の6倍程度優れた聴覚を有していますが、猫の場合は犬よりも更に2倍は優れており、野生動物の中でも非常に優秀な聴覚を持っている存在として知られています。
〈参照〉犬猫の聴覚について/神戸フランダース犬猫皮膚科動物病院
猫が苦手な3種類の音とは?
猫が苦手とする音は、大きく分けて3種類。下記のものに代表されます。
- 大きな音
- 低い音
- 超音波音
1. 大きな音
優れた聴覚を持つ猫にとって、大きな音は脅威です。
身近な音で言えば、人間ですら「大きい」と感じる掃除機の騒音は大嫌い。猫を飼育したことのある方はご存知のことかと思います。ピアノやギターなどの楽器に対しても、かなり敏感な動物です。
2. 低い音
犬や猫は、低い音に対して恐怖感を感じます。
これは環境的な要因によるものです。人間や動物が怒りを示す時には普段よりも低い音を発するため、こうした社会経験が猫に警戒感を抱かせています。猫は女性よりも男性の声を嫌いますが、これも低い音が苦手なためです。
猫を目の前にして追い払いたい時は、意図的に「大きく低い声」を出して見てください。恐らく高い確率で猫よけ効果を発揮します。
3. 超音波音
猫は人間が聞き取れない超音波も聞き分けます。そのため、高音域の超音波を発する機械やアプリは大の苦手。スマートフォンなどで聞かせると、あっという間に逃げ出します。
アニマルバリアなどの猫よけグッズも大半は、この超音波式を採用しています。
音で猫よけをするなら超音波グッズがおすすめ
猫よけ対策として考えた場合、超音波グッズは最も効果的なアプローチ方法です。特にお庭やガレージなど24時間侵入を防ぎたい場所にはピッタリ!
大きな音や低い音は近所迷惑の事情もあり、なかなか取りにくい選択です。しかし、超音波による対策は「人間には聞こえないけど、猫は聞き分けられる音」を発します。そのため、ご自身や近隣の迷惑や被害を気にする必要はありません。設置型の対策としては極めて優秀です。
音に慣れてしまうことも…
ただし、どんな超音波グッズでも効果があるか問われると、答えは「NO」です。
猫は学習能力が非常に高く、決まったテンポや特定の音域の音ばかりを流しても、すぐに慣れてしまいます。「最初はスゴイ効果だったのに、1カ月後には何事も無かったかのように歩いている…」こんなエピソードはよくある話。
超音波グッズを選ぶ時に、犯してしまいがちなミスの1つです。
超音波グッズは猫の学習能力に対応したものを
超音波グッズを選ぶ時は、猫の学習能力に対応したものを選ぶと良いでしょう。
特に音量や音域などは重要です。できるだけ単調なものを避け、下記のように複数の機能を搭載したものを選ぶと良いでしょう。
- ツマミで音域や音量を調整できる
- 自動でランダムの音域を照射する
- ライトとの併用など複数のアプローチ方法を試みる
例えばアニマルバリアの場合、猫が苦手とする音域を中心として、複数の音域も備えています。また、ランダムで音を流すこともできるので、猫にとって「予測し辛く、大きな脅威」として写ります。
最後に
猫は音に対して非常に敏感な動物です。人間が聞き取れない音を聞き分けるばかりか、どこからどんな音が出ているのかも正確に把握します。
そのため、音を利用した超音波グッズは、猫よけ対策として非常に効果的なアプローチ方法。ほとんど全ての猫に対して効果が期待できるでしょう。
ただし、猫は学習能力が高く、単調なだけの超音波にはすぐに慣れてしまいます。そのため、超音波グッズを選ぶ時は、音の大きさや音域・発信パターンなどを調節できるなど「学習対策」が取れた製品を選択できるものがおすすめ。特にランダム発信できる製品は、猫にとって予測がつかず、大きな脅威として認識されます。