近所の野良猫が庭にやってきて迷惑した経験はありませんか?ひょっとすると、現在進行形で野良猫が家の周りにイタズラをしていて、困っているかもしれません。
野良猫は自分の遊び場やエサを食べるテリトリーを決めてしまうと、簡単には動いてくれません。ですので、猫がイタズラをしていると気づいたら、すぐに対策をはじめることが大切です。
忌避剤、スプレー、ネットなど野良猫のイタズラを防ぐ方法はいくつかあります。その中でも特に短期間で効果を実感できる対策を紹介します。
猫よけスプレーは手軽に自作できてGood
できるだけ費用を抑えて、猫よけグッズを用意する方法といえば「自作」です。
ホームセンターで購入できる木酢液や竹酢液はお金さえ払えば手に入るので、用意する手間がかかりませんが、1,000円以上する場合もあり安い買い物ではありません。また、木酢液などの忌避剤は継続的にまき続けることで効果が現れる猫よけグッズです。1週間から2週間に1度は忌避剤をまく必要があるので、費用もバカになりません。
自作の猫よけスプレーも忌避剤と同じように定期的に散布の手間がかかりますが、値段を安く抑えやすいことが特徴です。
猫が嫌がる植物の原液を材料に選びますが、原料はアロマオイルなので利用方法が猫よけに限りません。オイルの種類によっては虫除けスプレーを作ることも掃除用のアルコールスプレーを作ることもできます。
具体的に猫よけスプレーを作る方法を確認していきましょう。
猫よけスプレーの調合方法
- 水
- スプレーボトル
- アロマオイル
上記の3つがあれば、猫よけスプレーは作れます。
60mlのスプレーボトルで作成する場合、水40ml程度にアロマオイル24適ほどたらすと、虫除けスプレーを配合する分量と同じ程度の比率でちょうど良いです。猫よけスプレーの場合は吹きかけるのが人の肌ではなく、植木鉢などなのでアロマオイルの分量をやや多めにしてもよいでしょう。
アロマオイルは化粧水やルームスプレーを作る際にも使用できます。その場合、水道水ではなく「精製水」という純度が高い水を使用して、「無水エタノール」という材料が混ざりやすくなる成分を加えるのが一般的です。
猫よけスプレーの場合は直接、人の肌に吹きかけるわけではないので、調合内容に神経質にならなくてもよいでしょう。ただし、アロマオイルは植物油なので、水道水に混ぜると表面に浮き上がってしまうため、使用する前によく振って中身が混ざるように注意しましょう。
アロマオイルの注意点
アロマオイルの調合分量を理解したあとは、アロマオイルの種類選びに気を配りましょう。
アロマオイルにはいくつかの分類があり、すべてのアロマオイルを猫が嫌がるわけではありません。また、効果が強すぎると猫が中毒症状を起こす場合があります。アロマオイルは部屋の空気をよくするルームスプレーとして使用されることがありますが、猫を飼っている家では使用方法に注意が必要です。
ティートゥリーは猫にとって危険
猫の健康にわるい影響があるアロマオイルとして「ティートゥリー」があります。ティートゥリーは殺菌作用が強く、飼い猫のノミ除けシャンプーに配合されている時期がありました。ですが、そのシャンプーを使用した猫が異常行動や抑うつ症状などを引き起こすことが報告され、アメリカの「動物中毒自己管理センター(NAPCC)」はティートゥリーと猫の中毒事例を発表しました。
野良猫が庭にイタズラをすると言っても、過度な対策で野良猫に危害を加えてしまっては倫理的に問題があるのと同時に、「動物の愛護及び管理に関する法律」に違反する可能性もあります。
その他中毒症状が懸念されるアロマオイル
猫の中毒症状が懸念されているアロマオイルは主に3種類です。
- フェノール類:クローブ、シナモンなど
- ケトン類:ユーカリ、スペアミントなど
- モノテルピン炭化水素類:ベルガモット、フランキンセンスなど
これら3種類に分類されるアロマオイルは中毒症状の危険があるので避けた方がよいです。
シトロネラやゼラニウムは安全
中毒のリスクが低い「アルコール類」に分類されているアロマオイルで、猫が嫌がるにおいにはシトロネラやゼラニウム、ペパーミントがあります。こちらを使って猫よけスプレーを作った方が安全です。
超音波は置くだけでOKなのでスプレーより手軽
自宅で簡単に作れる猫よけスプレーですが、水分が主な原料なので雨が降ると流れてしまいます。天候に影響されて効果が薄まるのは市販の忌避剤も同様のことで、液体が主成分である以上、避けられません。一時的に猫を追い払いたい場合には役立ちますが、長期的に猫を追い払う場合には最適な対策とは言えません。
そこで注目したいのが超音波タイプの猫よけグッズです。設置型の猫よけグッズで、機械の前を猫が通過すると赤外線が反応して超音波を発します。音は猫などの動物だけに聞こえる周波数なので、人間には無害。赤外線の距離も10メートル以上なので、守備範囲も広いです。
猫がイタズラする位置に向けて置いておくだけで良いので、準備の手間がかからないのがラクで喜ぶ人が多いです。太陽光で充電できるタイプだと、メンテナンスも特に必要ないので、「置きっぱなしでOK」というところが猫よけスプレーよりオススメな点です。
猫よけスプレーよりも超音波が効果的
猫よけスプレーはアロマオイルと水の調合で、誰でも簡単に作成できます。さらに、アロマオイルは虫除けスプレーやルームスプレーを自作する材料にもなるため、猫よけ以外の目的での使用も可能です。
ただし、効果が継続的でないことが最大のデメリット。猫よけは長期的な対策が必要なので、スプレーをまくよりも超音波で猫を驚かせて追い払う方が効果は高いでしょう。商品購入のコストはかかりますが、ソーラー充電が可能なタイプを選べば置いておくだけで猫よけ対策ができます。最も手軽で、手間がかからない猫よけ対策と言えます。
野良猫のイタズラに迷惑しているのなら、猫よけスプレーだけではなく、超音波を発する猫よけグッズの導入を検討してみるとよいでしょう。